賃貸経営には、一戸建て住宅を一棟貸しする手法があります。一戸建ての賃貸経営は、アパートやマンションの賃貸経営とは異なるメリットがあるため、注目されている手法です。

この記事では、一戸建ての賃貸経営に興味がある方へ向けて、メリット・デメリットや経営パターン別のポイントなどを解説します。賃貸経営を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

一戸建ての賃貸経営とは?

一戸建ての賃貸経営とは、一戸建て住宅を敷地ごと第三者に貸し出して、家賃収入を得る土地活用の方法です。大きく分けて、以下の2つのパターンがあります。

  • 新築戸建ての賃貸経営:新たに一戸建て住宅を建てて貸し出す方法
  • 築古戸建ての賃貸経営:所有している一戸建て住宅を貸し出す、または中古の一戸建て住宅を購入して貸し出す方法

どちらのパターンを選んでも、安定的な収益が期待できます。パターン別のポイントについては、本記事の後半で解説します。

なお、新築戸建ての賃貸経営および築古戸建ての賃貸経営の概要は、以下の各記事で解説しているので、併せて参考にしてください。

新築戸建て投資のメリット・デメリット|中古物件と特徴を比較
築古戸建て投資とは?魅力・リスクと収益性を高めるポイントを解説

一戸建ての賃貸経営のメリット

一戸建ての賃貸経営のメリット

ここでは、一戸建て住宅の賃貸経営のメリットを、アパート経営やマンション経営と比較しながら解説します。

条件が悪い土地でも活用しやすい

一戸建ての賃貸経営は、狭小地、三角地・傾斜地といった変形地、駅から遠い土地など、条件が悪い土地でも活用しやすいのがメリットです。土地の広さは15~30坪程度あれば活用でき、新築では土地の形状に応じてレイアウトも柔軟に調整できます。

したがって、アパート・マンション経営が難しい土地でも、賃貸経営を始められる可能性が広がります。

狭い土地の有効活用方法7選!狭小地の特徴や活用のメリットも紹介

需要に対して供給が少ない

賃貸物件としての一戸建て住宅は、需要に対して供給が足りていないのが現状です。つまり、アパート・マンション経営と比べて、ライバルが少ない市場といえます。

魅力的な物件であれば、借り手が見つかりやすく、安定した賃貸経営ができるでしょう。

初期投資や管理の手間を抑えられる

アパートやマンションといった集合住宅と比べ、規模が小さい一戸建ての賃貸経営では、初期投資を抑えられます。

使っていない実家を貸し出すなど、すでに一戸建て住宅を所有しているなら、新たな借り入れが不要なケースもあるでしょう。借り入れをしないことで賃貸経営のリスクが下がることから、土地活用の初心者にもおすすめです。

また、一戸建て住宅には共用部分がなく、建物の管理を入居者に任せられるため、オーナー側の清掃・点検業務が発生しにくいメリットもあります。

入居期間が長い傾向にある

一戸建ての賃貸経営では、ファミリー層をターゲットとすることが多いでしょう。ファミリー層は単身層に比べて入居期間が長くなりやすく、安定した経営につながることが期待できます。

また、頻繁に退去が発生しない分、入居者募集などの作業にかかる手間やコストを抑えられる点も特徴です。

物件を入居者に売却することもできる

一戸建ての賃貸経営では、入居者が物件を気に入った場合、買い取りを申し出るケースも珍しくありません。これにより、オーナーは売却益を得られたり、今後使う予定のない住宅を手放せたりします。
そのため、一戸建ての賃貸経営では「どのように土地活用を終えるか」という出口戦略を考えておくことが重要です。

一戸建ての賃貸経営のデメリット

ほかの土地活用方法と同様に、一戸建ての賃貸経営にもデメリットはあります。アパート経営やマンション経営などと比較して、どのようなデメリットがあるかを見てみましょう。

投資効率が劣る

一戸建ての賃貸経営は、敷地面積当たりの収益性がアパート・マンションの賃貸経営に比べて劣ります。

アパートやマンションは1つの敷地に複数戸を配置できますが、一戸建て住宅は一戸のみです。そのため、賃料単価(1平方メートル当たりの家賃)はアパート・マンションのほうが高い傾向があります。

空室リスクが高い

一戸建ての賃貸経営では、一組の入居者が退去すると家賃収入が得られなくなります。複数戸があるアパート・マンション経営と比べて、空室リスクが高い点がデメリットです。

空室期間をできるだけ短くするには、オーナーが次の入居者を探す時間を十分に確保し、早めに動くことが大切です。物件の管理を不動産会社に委託する場合は、集客に強い会社を選びましょう。

空室リスクについて詳しくは、以下の記事で解説しています。

不動産投資で注意すべき「空室リスク」とは?原因や対策方法を解説

ターゲットが限られる

先述のとおり、一戸建ての賃貸経営の主なターゲットはファミリー層です。アパートやマンションのように、住戸面積や間取り、設備などによって、ターゲットを柔軟に変えることは難しいでしょう。
入居期間が長期化しやすいというメリットはあるものの、借り手の数の少なさはデメリットといえます。ターゲットが限られるなかで、いかに魅力的な物件だと感じてもらえるかがポイントです。

【パターン別】一戸建ての賃貸経営のポイント

【パターン別】一戸建ての賃貸経営のポイント

ここでは「一戸建て住宅を新築して貸す場合」「持ち家をそのまま貸す場合」「中古の一戸建て住宅を購入して貸す場合」の3パターンに分けて、特に意識したいポイントを解説します。

一戸建て住宅を新築して貸す場合

1つ目は、所有地に新たに住宅を建てるか、既存の住宅を建て替える場合です。どのような住宅にするかを一から決められるため、以下のポイントを意識するとよいでしょう。

  • 延床面積を広くしすぎない
  • 使いやすさを重視した間取りにする
  • リビングやダイニングを日当たりの良い南向きにする
  • 収納力を高める
  • 駐車場を設置する

大きすぎずシンプルな一戸建て住宅を建てることで、借りやすい家賃に設定でき、結果として入居者が見つかりやすくなります。

持ち家をそのまま貸す場合

2つ目は、相続した空き家や住み替えで使わなくなった住宅を賃貸物件にする場合です。持ち家をそのまま貸す場合は、住宅ローンを完済しているか確認しましょう。完済前に貸し出すと違反行為になる可能性があるため、金融機関に事前相談し、賃貸可否や必要な手続きを確認してください。

また、賃貸借契約では借り手側に原状回復義務がありますが、経年劣化や通常損耗は原則として対象外です。傷や汚れが最初から付いていたのか、入居者が付けたものなのかで後々トラブルにならないよう、入居前の状況(原状)をしっかりと確認してから貸し出しましょう。

空き家を貸したい!貸す際のメリット・デメリットや手続き方法も解説
使わない実家を貸す時のメリット・デメリットは?トラブルを防ぐための対策も紹介

中古の一戸建て住宅を購入して貸す場合

3つ目は、築古物件を購入して賃貸経営を始める場合です。この場合、リフォームや修繕の検討が必要です。

壊れている箇所の修繕はもちろんのこと、ターゲットであるファミリー層に合わせたリフォームによって、物件の価値を高められます。効果的なリフォーム内容を見極めるためには、信頼できる不動産会社に相談するとよいでしょう。

まとめ

一戸建ての賃貸経営は、条件が悪い土地でも活用しやすく、初期投資や管理の手間を抑えられるなどのメリットがあります。

一方で、アパート・マンション経営と比べると、空室リスクが高い点などには注意が必要です。新築と築古、さらにはどのように賃貸経営を始めるかによっても、押さえるべきポイントは異なります。

不動産会社の一誠商事なら、賃貸経営に関するアドバイスから、経営開始後の建物管理やリフォーム、事務手続きなどまで、ワンストップ対応が可能です。また、独自のネットワークによる集客力で、空室リスクを低減できます。

一戸建て住宅に限らず、賃貸経営を検討している方は、実績豊富な一誠商事にぜひお気軽にご相談ください。

管理戸数実績は北関東エリア1位
入居者募集から管理運営までサポート

一誠商事では、一戸建て・分譲マンション・集合住宅等の
賃貸管理業務が豊富にあります。入居者募集もサポートさせて
いただきますので、お気軽にご相談ください。

管理戸数実績は北関東エリア1位<br />
入居者募集から管理運営までサポート
ISSEI

記事の監修者:一誠商事編集部

一誠商事株式会社が運営する情報サイト編集部。

不動産売買・賃貸経営・土地活用・不動産相続から快適な暮らしや住まいのことまで、不動産に関する幅広いお役立ち情報を発信しています。

創業50年、茨城県南・県央エリアで
地域密着型の不動産会社

一誠商事は、創業50年を迎えた地域密着型の不動産会社です。賃貸・管理・売買・保険・リフォームを取り扱っており、お客様のお悩み事をワンストップで解決いたします。

所有しているアパート・マンションの空室が多くて困っている、空き家の管理を依頼したい、自宅を売却したい、住み替えを検討している等、不動産に関することならなんでもご相談ください。

創業50年、茨城県南・県央エリアで地域密着型の不動産会社