親に家を買うために利用できるローンはある?種類別のメリット・デメリット

親に家を買うために利用できるローンはある?種類別のメリット・デメリット

「親のために家を買ってあげたい」と考える人も少なくないでしょう。

ただ、自身が住まない家を購入する際には、通常の住宅ローンが利用できない可能性もあります。とはいえ、家は金額の大きい買い物です。なるべくなら利用できるローンを探して定期的に返済するのが理想的でしょう。

この記事では、親に家を買う際に利用できるローンの種類や、種類別のメリット・デメリットを解説します。

親に家を買うために子どもが住宅ローンを組むことは可能?

家を買う際には、住宅ローンを組んで購入するケースが大半でしょう。住宅ローンとは、ローンの契約者や家族が住むための住宅を購入する際に利用できる借入システムを意味します。

したがって、親のためだけに家を買う場合、原則として利用できません。しかし、一般的な住宅ローンとは別に、親に家を買う目的でも利用できるローンも存在します。

もちろん、このようなローンを利用する際には、綿密な資金計画を立てることが大切です。家の購入費用に関することは、以下の記事でもご確認いただけます。

家の購入費用を年収別に解説!無理なく買える理想の物件価格は?

親に家を買うために利用できるローンは2種類ある

ここでは、親に家を買いたい時に利用できる2種類のローンについて解説します。それは、親族居住用住宅ローンとセカンドハウスローンです。

なお、どちらのローンもすべての金融機関で取り扱っているわけではありません。利用を検討する際は、取り扱いのある金融機関を確認しましょう。

親族居住用住宅ローン

自身の両親や祖父母、子どもなどが住むための家を買う際には、親族居住用住宅ローンを利用することが可能です。親族(自身以外)が住むという条件があるため、不動産投資目的の購入などには利用できません。

このローンには、「親入居型」と「子入居型」があります。自身または配偶者の親に家を買う場合は、父母や祖父母が入居対象となっている「親入居型」を選択しましょう。

セカンドハウスローン

セカンドハウスローンは、生活拠点としている自宅とは別の家(セカンドハウス)を購入する際に利用できます。セカンドハウスという名前からわかるように、2軒目の住宅購入を目的としたローンといえます。

ひとくちにセカンドハウスといっても、住宅の用途はさまざまです。親のための家だけでなく、別荘、転勤時の仮住まい、将来暮らすための家などがセカンドハウスに分類されるでしょう。

親族居住用住宅ローンのメリット・デメリット

親族居住用住宅ローンのメリット・デメリット
ここでは、親に家を買う際に利用できるローンの一つ「親族居住用住宅ローン」のメリットとデメリットを紹介します。

親族居住用住宅ローンのメリット

ここでは、親族居住用住宅ローンを利用するメリットを3つ紹介します。

特に、新しく購入する家に住む家族が働いている場合や、住宅ローンが残っている人には大きく関係しているため念入りに確認しておきましょう。

収入を合算して申し込める

親族居住用住宅ローンのメリットは、申込者自身の収入と親(購入した家に住む人)の収入を合算して申し込めることです。収入を合算することで、審査に通りやすくなったり融資可能額が増えたりします。

なお、収入を合算できる人の条件は、以下のとおりです。

  • 申込時の年齢が満70歳未満の方
  • 連帯債務者になれる方
  • 申込者の親族で申込者と同居する方、または購入した家に住む方

申込者に住宅ローンが残っていても利用できる

一般的な住宅ローンの利用にあたっては、原則として1世帯で組めるローンは1つまでです。ところが、親族居住用住宅ローンは、申込者自身がすでに住宅ローンを組んでいる場合でも利用できます。

親族居住用住宅ローンが提供される目的は、両親や祖父母、子どもといった家族のための住宅購入をサポートすることです。そこで、申込者の住宅ローンの利用状況に関係なく申し込むことが可能となっています。

親と同居する・家を共有することも可能

「親族居住用」という名前ではありますが、ローン利用の対象となる住宅には申込者も同居できます。

そもそも、このローンの利用においては、申込者と(対象住宅に住む)両親や祖父母、子どもなどが住宅を共有することが可能です。申込者と親の双方が所有している(持分を持つ)住宅となるため、申込者が同居しても問題ありません。

親族居住用住宅ローンのデメリット

ここでは、デメリットを2つ紹介します。

住宅ローン控除を受けられない

本来、住宅ローン控除はマイホームを購入した際に受けられる所得控除制度です。そのため、申込者でなく両親や祖父母、子どもなどが住む家の購入に際しては、原則として対象外となります。

ただし、購入した家に住む申込者の連帯債務者については、住宅ローン控除を受けることが可能です。

財形住宅融資を併用できない

財形住宅融資とは、住宅金融支援機構の融資制度です。財形貯蓄制度を利用している人のうち、一定の要件を満たす人が利用できます。

通常の住宅ローンの場合、財形住宅融資を併用すれば、低金利でローンを組みやすくなります。しかし、財形住宅融資はあくまでも申込者本人に対し、住宅取得もしくはリフォームのための資金を融資する制度であるため、親族居住用住宅ローンには併用できないことに注意が必要です。

セカンドハウスローンのメリット・デメリット

セカンドハウスローンのメリット・デメリット
ここでは、親に家を買う際に利用できるもう一つのローン「セカンドハウスローン」のメリットとデメリットを紹介します。

セカンドハウスローンのメリット

まずはセカンドハウスローンのメリットを2つ紹介しますので、ローンの利用を検討する際にお役立てください。

融資上限額が大きい

セカンドハウスローンのメリットの一つは、通常の住宅ローンと比べると融資上限額が大きい傾向にあることです。

融資上限額が大きいということは、審査も厳しめになることは想像に難くありません。しかし、審査に通りさえすれば、高額の借り入れが実現します。

商品の種類が豊富である

セカンドハウスローンは、そもそも取り扱いのない金融機関もあります。しかし、取り扱っている場合は、商品の種類が豊富です。

また、セカンドハウスローンは、金融機関独自の保障が備わっているなど、金融商品の幅が広い傾向にあります。そのため、自身にとって理想的な条件の商品が見つかるかもしれません。

セカンドハウスローンのデメリット

ここからは、セカンドハウスローンのデメリットを3つ紹介します。

住宅ローン控除を受けられない

親族居住用住宅ローンと同様、セカンドハウスローンは原則として住宅ローン控除の対象外となります。セカンドハウスは賃貸物件として利用するケースもあることから、マイホームではないと判断されるためでしょう。

ただし、セカンドハウスローンの対象物件が居住する住宅と認められれば、住宅ローン控除を利用できるケースもあります。

審査が厳しい

前述したように、融資上限額は高い傾向にありますが、審査が厳しめになることも忘れてはなりません。厳しくなる理由としては、セカンドハウス(2軒目)のローンになると返済能力に関するリスクが高まるためです。

例えば、セカンドハウスローンには通常の住宅ローンとは異なり、収入の条件が設けられています。ほかには、健康状態や勤続年数なども確認されることがあるでしょう。

金利が高い傾向にある

通常の住宅ローンの金利は、年0.5~1.5%程度が目安といえます。一方のセカンドハウスローンの金利は年2~4%程度と、住宅ローンと比較すると倍以上の違いが見受けられます。

審査の厳しさや金利の高さを考慮すると、誰でも簡単に利用できるローンとはいえないでしょう。

まとめ

親に家を買ってあげたいと考えている場合、一般的な住宅ローンを組むのは容易ではありません。親が住む目的で家を購入する際には、「親族居住用住宅ローン」と「セカンドハウスローン」のどちらかの利用を検討するとよいでしょう。

いずれのローンを利用するとしても、それぞれのメリットやデメリットを理解しておくことが大切です。

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記事の監修者:一誠商事編集部

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