所有する土地の一部が使われずに残っており、「もったいない」と感じている方もいるのではないでしょうか。そのような「デッドスペース」は有効活用し、収益化につなげる方法があります。
この記事では、土地のデッドスペースについて解説したうえで、活用例や収益化するおすすめの方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
土地の「デッドスペース」とは?
デッドスペースとは、有効活用しづらい場所・空間を指します。
例えば、駐車場として使用している土地に車を1台停めると、もう1台停めるには狭いスペースが余ってしまう場合があります。この余った部分が、土地のデッドスペースです。
デッドスペースが生じる原因には、大きく分けて「構造上の問題」と「設備の配置上の問題」があります。土地に建物を建てる際などには、いかにデッドスペースを減らせるかがポイントになるでしょう。
しかし「不整形地」と呼ばれるような土地の形状によっては、設計を工夫してもデッドスペースをなくせないケースもあり、別の方法での活用を検討する必要が生じます。
狭い土地の有効活用方法7選!狭小地の特徴や活用のメリットも紹介
土地のデッドスペースの活用例と注意点

土地のデッドスペースは、広さや環境に応じて多様な使い方ができます。具体例は、以下のとおりです。
- 花壇や家庭菜園として活用する
- 自転車置き場にする
- 物置を設置する
- ウッドデッキを整備する
デッドスペースの日当たりが良ければ、花壇や家庭菜園として活用可能です。また、サイクルポート(サイクルハウス)や物置を設置し、自転車置き場や収納スペースとして使うのも良いかもしれません。
建物に隣接したデッドスペースなら、ウッドデッキを整備し、建物の一部として活用する方法もあります。
ただし、土地のデッドスペースを活用する際には、建築基準法などにより制限が生じることがあるため注意が必要です。法律上は問題がない場合でも、近隣への配慮を忘れないようにしましょう。
土地のデッドスペースは収益化するのもおすすめ
デッドスペースとして放置されてしまっている土地は、前章のように自分や家族が使用してもよいでしょう。
一方で、活用方法を工夫して収益化を目指すのもおすすめです。収益化と聞くと大変そうなイメージがあるかもしれませんが、初期費用や手間があまりかからない活用方法もあります。
詳しくは、次章で紹介します。
空き地を活用したおすすめのビジネスは?目的別のアイデアやポイントまとめ
土地のデッドスペースを収益化する方法6選

ここでは、土地のデッドスペースの収益化におすすめの活用方法を紹介します。
1.自動販売機の設置
デッドスペースの手軽な活用方法の代表例として挙げられるのが、自動販売機の設置です。土地のなかでも、一定の人通りがある立地に向いているでしょう。
自動販売機の契約方法には、以下のとおり「フルオペレーション」と「セミオペレーション」があります。
| 契約方法 | 自動販売機の設置 | 管理運営 |
| フルオペレーション | 無料 | 管理会社 |
| セミオペレーション | 有料 | 土地のオーナー |
フルオペレーションでは、売上の2割程度から電気代を差し引いた金額がオーナーの手取り収入となります。
一方のセミオペレーションでは、売上から商品の仕入れ代や電気代を差し引いた金額が手取り収入となります。自動販売機本体がリース契約の場合は、毎月のリース代も支払う必要がありますが、その点を加味してもフルオペレーションより収益性は高めです。
ただし、商品の補充や清掃などの手間を軽減するため、セミオペレーションではなくフルオペレーションを選ぶ方が多い傾向があります。
2.月極駐車場・駐輪場の経営
デッドスペースの広さに応じて、少数台数の月極駐車場や駐輪場としても活用可能です。車1台を停めるために最低限必要な縦幅5メートル・横幅2.5メートルのスペースがあれば、整地や区画のライン引きなど、わずかな準備で経営を始められます。
例えば、車が停められないような狭い土地でも、バイク専用の駐車場・駐輪場としてなら収益化できるでしょう。バイク用のヘルメットやプロテクターなどを格納するために、ロッカーを併設するのも一案です。
また、近年ではシェアサイクルの利用が増えつつあるため、シェアサイクル用の駐輪場にするのもよいでしょう。
月極駐車場の経営についてさらに詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
月極駐車場経営で土地活用!選ばれる理由や基本の流れなどを解説
3.コインロッカーの設置
コインロッカーは、狭い土地でも一定数を設置できる点で効率が良い活用方法です。駅やバスターミナル、繁華街が近い立地などに向いているでしょう。自分の荷物を預けるためのロッカーを設置する方法もありますが、近年では、宅配荷物の出荷や受け取りができるロッカーの需要が増えています。
コインロッカーの設置では、売上から設置費用を支払う形式にすれば、基本的には初期費用もかかりません。ただし、電気を使用するコインロッカーの場合は、電気を引き込むための工事費用や毎月の電気代がかかる点に注意しましょう。
4.証明写真機の設置
自動販売機と同様の感覚で設置できるのが、証明写真機です。使用目的から、駅や学校、官庁が近い立地などに向いているでしょう。
設置や管理運営は、管理会社が対応するのが一般的です。土地のオーナーの必要経費は電気代のみであり、収益率は自動販売機よりも証明写真機のほうが高いといわれています。
自動販売機のように飲料のゴミが出ないため、特に衛生面を気にする方におすすめです。デッドスペースの広さなどに応じて、自動販売機と証明写真機をセットで設置するのもよいでしょう。
5.貸し農園の運営
デッドスペースになっている土地を区画割りし、小規模な家庭菜園を行いたい方に農園として貸し出すのも一つの方法です。農家でない方は、家庭菜園目的で農地を取得できないため、貸し農園には一定のニーズがあると考えられます。
貸し農園には日当たりが良く平坦な土地が向いており、わずかな初期費用で済みます。農業初心者向けのサポートや機材の貸し出しなどのサービスを提供できれば、より借り手が見つかりやすくなるでしょう。
土地が貸し農園に向いているかどうかを考える際には、以下の記事で解説している内容も参考にしてください。
家庭菜園用の土地を購入するには?チェックポイントや注意点などを解説
6.キッチンカースペースの提供
お弁当などのキッチンカーのために販売スペースを貸し出し、土地の使用料を得る方法です。契約期間は、日単位や月単位などケースによって異なります。
キッチンカーは運営会社に土地を登録し、キッチンカー事業者とマッチングすることで手配してもらえます。キッチンカーを呼び込めれば、周辺エリアの活性化にもつながるでしょう。
ただし、ニーズがない立地だと、そもそも契約が成立しない可能性もある点に注意が必要です。
まとめ
所有する土地にデッドスペースがある場合は、活用方法次第で収益化を目指せます。空いたスペースに自動販売機やコインロッカー、証明写真機を設置したり、少数台数の駐車場・駐輪場を経営したりと、選択肢はさまざまです。
不動産会社の一誠商事は、土地の状況に応じて最適な活用方法をご提案します。初期費用や手間を極力抑えたいなど、ニーズを踏まえてアドバイスしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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記事の監修者:一誠商事編集部
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